分子量分布のご案内

 高分子の成分を含む試料について,どの程度の分子量が存在しているのか,比率を確認するための試験を行っています。

  ・低分子化処理前後のサンプルの比較をしたい。

  ・分子量の分布程度を品質管理の指標としたい。

  ・多糖類の分子量と粘性の相関を知りたい。

といったご希望をお持ちの場合,お勧めする試験法となります。

原理

 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の分離モードのひとつである,サイズ排除クロマトグラフィーにより測定します。HPLCに注入されたサンプル溶液は,機器内で分離され,分子量の大きい成分から順に溶出されます。このことを利用して,当センターでは,ペプチド類あるいは多糖類(多糖類は2条件)の分子量分布を測定しています。

①検量線の作成

  • ペプチドまたはプルラン(多糖)の分子量の異なる数点の標準品を用意
  • ピーク頂上の溶出時間(X)と分子量の対数値(Y)との関係により検量線を作成
  • 最小二乗法による直線回帰(Y=aX+b)

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②クロマトグラムの測定
  クロマトグラムよりスライスデータを得る

図

報告結果例

<ペプチド> <多糖類(1)> <多糖類(2)>
分子量範囲 
6,000以上 微量
3,000-6,000 15 %
1,000-3,000 64 %
500-1,000 11 %
500未満 10 %
合計 100 %
分子量範囲 
1,000,000以上 0 %
300,000-1,000,000 1 %
100,000-300,000 2 %
30,000-100,000 4 %
10,000-30,000 6 %
3,000-10,000 8 %
1,000-3,000 15 %
1,000未満 64 %
合計 100 %
分子量範囲 
100,000以上 26 %
30000-100000 8 %
10000-30000 1 %
3000-10000 7 %
1000-3000 18 %
500-1000 6 %
500未満 34 %
合計 100 %

 

付属情報

 クロマトグラム,標準品のリスト及び分析条件などを添付いたします。

 さらにご希望があれば,試料について,平均分子量を計算することも可能です。試料が精製された単一物質の場合,分子量及び その分布の程度の指標を数値で表すことができますので,類似試料の比較に有効な情報となります。

★数平均分子量(Mn),
★重量平均分子量(Mw)
★多分散度(Mw/Mn): 分子量分布の幅を表す数値で,この値が1に近いほど,分子量のばらつき幅が狭いことを示します。

注意事項

  1. 同じ分子量を持つ物質でも,分子種(ペプチドあるいは多糖類)により溶出時間や溶出パターンが異なりますので,どちらの分子種をターゲットとして分子量分布を測定するのかを事前にお知らせ下さい。選択に迷われる場合,どのようなサンプルかを教えて頂ければ,当センターよりご提案させて頂きます。
  2. お預かりしたサンプルをHPLCの移動相に溶かして測定しますので,測定対象は「移動相に溶けた成分」になります。
  3. 分子量を広範囲に測定するため,分子量の細かな違いを判別するには不向きです。ただし,分子量値の上限下限の変更を除き,極端に狭い範囲でない場合には,範囲幅の変更についてご対応いたします。
検体必要量 5g
料金 75,000円
試験期間 9~12営業日