「コラーゲン」と「ヒドロキシプロリン」

 骨や皮膚の弾性に関与するコラーゲン(またはその変性物であるゼラチン)の含量は,コラーゲンを加水分解処理後に,ヒドロキシプロリンというアミノ酸を測定することにより推定することができます。

試験項目 ヒドロキシプロリン(加水分解)
検体必要量 50 g*1,2
試験期間(営業日) 10日間*1,3 (5検体以上の場合はご確認ください。)
試験料金(税抜き) 20,000円*1

*1:他のアミノ酸を同時にご依頼いただく場合は,それらの組み合わせにより異なります。
*2:ご用意できない場合はお問合せ下さい。
*3:お急ぎの場合はお問合せ下さい。

コラーゲン(ゼラチン)とヒドロキシプロリン

 コラーゲンは人間や動物の体を形づくる繊維状のタンパク質で,生体を構成する全タンパク質のおよそ3分の1を占めるといわれています。体の細胞と細胞の隙間を埋める形で存在し,特に皮膚,骨,軟骨,腱など結合組織の主要な構成成分となっています。

 コラーゲンはアミノ酸が鎖状につながった分子量約10万のポリペプチド分子が3本集まったラセン構造を有しており,これが繊維状あるいは膜状の構造体を形成しています。またゼラチンはコラーゲンを熱処理などをすることにより立体構造などが変化したものです。

 現状では,特定のたんぱく質を定量することが困難であることに加えて,コラーゲンは起源などにより構造が異なるため,コラーゲン(またはゼラチン)そのものを測定することはできません。一方で,コラーゲンを構成するアミノ酸の種類と数は極めて特徴的で,その特徴の一つとして,一般的なタンパク質を構成する20種類の基本アミノ酸には含まれないヒドロキシプロリンやヒドロキシリジンといったアミノ酸を含んでいます。これらのアミノ酸はコラーゲンとその近縁の限られたタンパク質にしか含まれない特殊なアミノ酸であり,特にヒドロキシプロリンはコラーゲン中の全アミノ酸の約10%を占めています。このため,ヒドロキシプロリンがコラーゲン量の目安と考えることができます。(ただし,コラーゲン中の厳密なヒドロキシプロリン比率はコラーゲンの種類により異なるため,ヒドロキシプロリン含量から正確なコラーゲン含量を算出するための係数はありません。)

 上記のことから,試料を加水分解処理した後にヒドロキシプロリン含量を測定することにより,コラーゲン(またはゼラチン)の存在を確認することができ,またその含量を推定することができます。

植物中のヒドロキシプロリン

 ヒドロキシプロリンはコラーゲンに特徴的なアミノ酸ですが,植物細胞の細胞膜を構成しているエクステンシンというタンパクにも含まれていることが明らかとされています。従って,測定したい試料が動物性のものだけでなく植物性の成分も含んでいる場合には,検出されたヒドロキシプロリンが動物由来(コラーゲン由来)だけではなく植物由来(エクステンシン由来)の可能性もあるため注意が必要です。


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