かび毒(マイコトキシン)

 かび毒(マイコトキシン)とは,かびが代謝の過程で産生する副産物のうち,人や動物に対して,経口摂取により急性,慢性毒性あるいは発がん性などのリスクが知られている有害物質です。かび毒は非意図的に農作物を汚染しますが,汚染の有無や度合いは産生かびと農作物の相性だけでなく,地域,天候,季節など,様々な要素に依存します。さらに,近年ではかび毒の有害性があらためて注目され,国内外で汚染実態調査,毒性評価,基準値設定が進められており,今後食品衛生の観点でリスク管理の重要性が一層増すと予想されています。

  主なかび毒の概要

かび毒概要 日本国内での規制値

主な汚染作物 ・食品等

アフラトキシン 強い発がん性(肝臓がん)物質で,肝臓傷害を引き起こす。また,飼料中のアフラトキシンB1が,牛などの体内で代謝されて生成するアフラトキシンM1は乳中に含まれ,同様の毒性を示す。

 ・食品:10 μg/kg

  (総アフラトキシンとして)

 ・飼料:0.01または0.02 mg/kg

  (アフラトキシンB1

 ・ペットフード:0.02 μg/g

  (アフラトキシンB1

・乳*:0.5 μg/kg (アフラトキシンM1

(* 2016.01.23から適用)

とうもろこし,落花生,ごま,唐辛子,ナツメグ,アーモンド,はと麦,カカオ,乾燥いちじく等

デオキシニバレノール

トリコテセン骨格を持つかび毒の1種。麦類の赤かび病の汚染菌が産生する代表的なかび毒。

 ・食品(小麦):1.1 ppm(暫定)

  ・飼料:4または1 mg/kg

  ・ペットフード:2 μg/g(犬),

           1 μg/g(猫)

小麦,大麦,とうもろこし等
オクラトキシンA 発がん性(腎臓がん)が疑われており,腎毒性を有する。  なし 小麦,ライ麦,コーヒー豆,ビール,ワイン等
フモニシン 発がん性や新生児の神経管に関する催奇形性の関与が疑われている。  なし とうもろこし等
ゼアラレノン エストロゲン様作用があり,特に豚で感受性が強く,飼料で規制値が設定されている。  飼料: 1 mg/kg とうもろこし,麦類等
パツリン

りんご果汁を汚染するかび毒として広く知られており, りんご果汁は乳幼児が多く飲用することから,重要視されている。

 清涼飲料水の成分規格

 (りんご果汁):0.050 ppm

りんご,りんご加工品等

 

  弊財団では,以下のかび毒の検査を受託しております。

かび毒

*下記の料金は消費税を含みません

試験項目料金(円)試験項目料金(円)

総アフラトキシン 〔主に食品〕
(アフラトキシンB1,B2,G1,G2の合計値)

20,000

デオキシニバレノール(DON) 25,000
DON・ニバレノール同時 27,000
アフラトキシンB1 〔主に飼料,ペットフード〕 20,000 パツリン 22,000
オクラトキシンA 25,000
アフラトキシンM1 20,000より フモニシンB1 25,000
ゼアラレノン 25,000 フモニシンB1・B2 同時 30,000

上記以外のかび毒〔シトリニン,ステリグマトシスチン,ペニシリン酸,シクロピアゾン酸など〕についても分析を承っております。試料により分析が困難な場合や,標準品の入手に時間がかかる場合がございますので,ご依頼の際には事前にご相談ください。

 

「トウモロコシサイレージのかび毒汚染を防ぐための対策 ~デオキシニバレノール(DON)を例として ~

農林水産省の補助事業により、飼料中のかび毒含有量実態調査を行いました。